モテない、ということに気づくのが遅かった
気づくのが遅かった。大学生の終わりまで、私は「まだ」と思っていた。モテない男が、自分がモテないと認めるまでに十年かかった話。
私は、自分がモテない男だと気づくのが遅かった。認めたのは三十歳を過ぎてからだ。
「まだ」と思っていた時代
二十歳の私は、彼女がいないことを「まだ」だと思っていた。二十五歳でも「まだ」。理由は簡単で、周りに自分と比べる相手がいなかったからだ。
友達はみんな彼女がいた。でも私は「あいつはモテるから特別」だと思ってた。私が彼女いないのは、運が悪いだけだ、と。
運のせいにしている間、何も変わらない
二十六歳でマッチングアプリを始めて、いいねが来ないことを知った。それでも私は「このアプリは俺に合わない」と言った。
「合わない」「タイミングが悪い」「まだ」——この三つが、私の十年を食った。
どれも正しそうで、どれも間違ってた。アプリが合わないのではなく、私がアプリで勝てる男になっていなかっただけだ。
認めると、見えるものが変わる
三十歳で、ようやく認めた。
私はモテない。それは、運じゃない。私の「今」だ。
認めた瞬間、不思議と楽になった。モテない男として、モテない男が何をするかを考え始められたから。
体型を直すべきだ。写真を変えるべきだ。話す練習をするべきだ。全部、「私がモテない」という前提で考えた初めての対策だった。
で、今はこうしている
「モテない」は、もう自虐じゃない。私の出発点だ。
出発点が分かると、やることが分かる。痩せる。写真を撮る。話す。ひとつずつ、できることから。
モテないと認めるのは、諦めることじゃなかった。初めて、ちゃんと歩き始めるための第一歩だった。